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「最高の会社です!」←じゃぁ、なんで辞めるんだ論

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自社の採用が採用難であればあるほど、できるだけ良く会社を見せようと、求職者に媚を売り始めます。良い環境をアピールし、良い採用条件をアピールし、何とか応募者を集めようとします。そりゃ当然です。だって、応募がなきゃ話にならない。選びようがない。

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応募がない会社ほど、魅力的になる。

本当は媚なんて売りたくない。そんな求職者の都合になって、正直合わせてられない。でも応募がないから仕方がない。そんなジレンマを抱える経営者の方は多いでしょう。人事は雇用条件には、なかなか口を出せるものではありません。勝手に時給を上げることもできません。ただ、良く見せようとする「盛り広告」の部分で、なんとか応募率を上げて、採用を出そうとします。応募があればこっちのもの!なんて発想になると、もはや「選考」の考えが消えてしまいます。現役の人事担当者のみなさんのなかにも、思い当たる節があるのではないでしょうか。

その辺の思考がブラック企業化への一歩として、会社のブランド化を損なわせていく。なんて話を以前書きましたが、今日は単純に“良く見せようとする広告”が反響ゼロに陥るカラクリをお話していきたいと思います。

◆ブラック企業が生まれる場所とは

ブラック企業が生まれる場所とは
採用の仕事を通じて、様々な業種や職種の方々とお会いし、多くの企業を取材させていただいてきましたが、世に言うブラック企業の現場というモノにも、それなりに出会ってきました。採用を成功させることで、企業が良い方向に進み、ブラックが緩和されることもあれば、誰かを採用したと同時に、...

こんな提案をする求人営業とは付き合ってはいけない。

反響がまったくない状態が続くと、もちろん雇用側の経営者や人事担当者も焦りますが、担当する求人営業マンも焦ります。最初の1回2回くらいはいいのです。「もう一度、広告を掲載しましょう」なんて適当なことを言ってれば、売上になりますから内心ニコニコです。でも、まったく反響がない状態が続くと「どうやって逃げようか」なんて逃げの戦略に切り替わります。さんざん、この求人メディアはユーザー数もトップクラスで、応募効果も高いんです。なんて言ってたのに、採用できてないわけですから。そりゃ、逃げの一手です。最低です。でも、それでも、最後の奇跡の一打として、もう一度求人広告の掲載を提案してきます。そんな時、最終手段として、陥りがちな広告がこんな内容です。

◎職場の雰囲気も良くみんなで和気あいあい!

◎仕事帰りには飲みに行っちゃうような会社

◎定着率も抜群でみんな長く勤めてます!

◎待遇も最高で、業界ではトップクラス

◎仕事も楽しく会社の将来性もある!

こんな内容ばかりの広告になります。みなさんの今出している求人広告をチェックしてみてください。どうですか?ちょっとそういう傾向ありませんか?大丈夫ですか?

決して嘘ではないんです。一つひとつの内容は、まぁまぁ嘘じゃない。ちょっとだけ盛ってるだけなんです。でもね、これを見せられた求職者は必ずこう思います。

「ぜったいに嘘でしょ」

嘘じゃないんです。決して虚偽広告のつもりはない。だけど、たぶん本当ではない。だって、欠員募集なんだから。そんなに楽しい会社なら、辞めるわけないんだもの。

求職者はなぜ募集しているのか気にしている。

人材募集には2つの理由があります。それは欠員募集と増員募集です。おわかりの通り、業績好調の増員募集であれば、すべてが良い環境なのに、人が足りていない理由は理解できます。実際に好調の業界も多くありますし、右肩上がり成長の会社さんもいっぱいあります。でも、求職者は肌感覚でわかるんです。社会全体が景気低迷していて、どの業界も厳しいと連日ニュースで言っている。そんな中で、何でこの会社だけ“業績好調の増員募集?”って思うわけです。「?」がついただけで広告は死にます。それが応募効果ゼロの理由なんです。

本当か嘘かを判断する前に、求職者はみんな欠員募集だと決めつけてかかります。だからこそ、良い条件ばかりを提示しても「じゃぁなんで辞めるんだ!」と思ってしまいます。そうなってくると、広告内容は嘘ばかりだな。この会社の応募は止めておこうとなってしまうのです。実はこれは結構陥りがちな罠なんです。ついつい、応募効果を上げようと思い、会社の良い側面ばかりを書きたてていたら、いつの間にか、応募の量も質もどんどん下がる。

お見合いや恋愛も似ています。学歴も良く、顔も良く、年収も高く、背も高く、性格もすこぶる良い。そんな相手を進められたら、誰でも疑います。「そんなパーフェクトの人がなんで独身なんだ」って思うのは当たり前です。どこか変な性的趣向があるのか、怪しい趣味にハマっているのか。いろいろ疑っているうちに、まったく興味がなくなります。

良いことは良いでかまいません。しかし、悪い部分も正直に伝えながら、これから改善していく姿をみせること。その等身大の姿勢が最後には求職者の心に刺さります。

「給与水準は業界では並みの方。年収1000万円稼ぎたい方には不向きです。でも、その分将来にわたり仕事の安定性が当社の強みです。業界独自の技術で、長く安心して勤められる環境が自慢です。」

こんな普通の書き方でも、説得力はグッと上がります。求職者が求めること。それは今の従業員が求めることですし、従業員の満足度は=(イコール)採用者の定着率と同じです。また、退職していった従業員たちの気持ち(希望)は、会社がまだ与えられていない環境や待遇です。そこを強調した求人広告を打ち出したところで意味はありません。経営者や人事担当者にとって、自社の魅力を掘り下げることはできても、自社のダメな部分を大っぴらに語ろうとするのは、なかなかしんどいモノがあります。社長の前でならなおさらです。自分自身の出世にも響きかねません。しかし、共通の認識として、多少なりとも会社の弱みを分析し、社内で共有していくことは、後々大きな効果をもたらします。
ぜひ、勇気をもって、会社のダメな部分を社長と話し合ってみてはいかがですか?

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