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社長にとっての「採用成功」とは?

経営者というのはいつも社員のことを考えている。まぁ、社員にとって良い方向で考えているかはわからないが、それでも考えていないわけではなくて、いつも何かしら考えている。それは人材を重要性を認識しているからだ。

しかし、僕の経験上、ほとんどの中小企業は、採用計画の話になると後手後手になることが多い。それは人事がダメなのか、それとも経営者がダメなのか。経営者が実は何も採用について考えていないのか。結局は社長はいつも自分のことばかりで、僕ら従業員のことなんて何一つ考えていないんだ!なんて言いだす者もいるかもしれない。いえいえいえ、とにかく、何を言いたいのかというと、決して何も考えていないわけじゃないんです。今後の採用をどうしていくか。それ自体はいつも考えています。ただ、採用計画が苦手なだけなんです。

経営者にとって採用への期待度は決して低くない。雇用側と採用側の双方の利害がバランスよく合致してこその成功ではあるものの、組織のなかに、新しい人材がプラスされることは、無限の可能性を秘めている。社長はそれをよくわかっている。

機械を一台導入することでいえば、ある程度の生産力や耐久性、かかるコストなどはすでに製品パンフレットに書かれている。 だから、期待値の落とし所を見極めることも容易だ。機械にはプライベートもないので、いちいち顔色を伺う必要もなく、メンテナンスの時期だけをしっかり把握していればいい。しかし、相手が人間となれば、話は変わってくる。

これまでの経歴、資格、性格、適正、さらには現在の組織の中で調和を持ってプロジェクトを進められる人材だろうか。隣のデスクの彼と、うまく溶け込み、対人関係はうまくいくだろうか。など、いろいろ思い悩むのが社長なんです。あまりに複雑で考えることが多いので、考えることを先延ばしにして機械のように従業員を扱う社長もいるが、そういう社長は今回は相手にしない。

会社は組織であり、あくまで個人と会社が契約をし、業務を滞りなく遂行すればいいのだから、組織の調和までは気にすことはない。なんて考える人もいるでしょう。でも、世の中の社長さんは、とても心配性で、自分の会社が大好きなので、人材についてはじっくり考える。 考えたり、先延ばししたり、また考えたり、そんなことを繰り返しながら、自己流の人材理論を構築していくのです。

あくまで仕事は仕事。スキル重視の採用を採用担当が進めていても、突然、社長のひと言で「あいつはなかなか骨がありそうだ」といった具合で未経験者を採用してしまう。それも仕方のないことです。いや、実はそれもひとつの採用基準。 時に、業務への遂行能力よりも、組織の未来を考えた採用や、組織への忠誠度の方が、採用基準が上回る場合もあるわけですから。

さて、だらだらと語ってしまいましたが、全ては採用計画にあります。いろいろ考えを巡らせているのはわかります。しかし、採用成功には戦略が必要です。戦略には道筋があります。その第一歩。まず、やらなければならないことは「採用の目的」を明確にすることです。

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採用の目的を掘り起こす。

採用の目的が社長と現場でズレていると、間違いなくうまくいきません。

なぜ、この時期に採用活動をするのか。

この部分について「見える化」ができていない。それが、採用が後手後手に回ってしまう理由でもあります。社長の考える「採用の目的」、現場の考える「採用の目的」を見える化しスタートラインを決めましょう。

突然、従業員が辞めてしまった!場合もあると思いますが、それでも、とりあえず誰でもいいから、その辺を歩いている人を採用してしまおう。なんてことはまずありません。( もし、そんな採用をしていたなら考え直して貰いたい。 )

ドラフトもトライアウトもせずに、とりあえず、土手で休日に草野球をしているおっさんとプロ契約を結んでしまうようなものである。「後から育てればいい」という話とはまったく別の話です。だって、対価として給与を払うんですから。年間数百万を払うことになる従業員の選考を「とりあえず」で終わらせたい人なんていないはずです。たとえ突然の欠員であっても、採用にはある程度時間を割くことになります。

時間を割くといっても、応募の反響がないから時間がかかるという話ではありません。採用には履歴書選考や面接、入社前に社内で迎え入れる準備や、仕事の割り振りの調整など、準備することがたくさんあります。研修を盛り込むのであれば、研修期間や研修内容のすり合わせも社内で必要となってくる。こうした一連の採用に関わる事柄は、それぞれがバラバラで存在しているわけではなく、すべてが一つの流れになって存在しているのです。

なぜ、今回の採用の機会が発生したのか。この採用で目指したいゴールは何であったか。その部分を採用に関わる全ての人たちで、共通の認識として共有する必要があるのです。

実は、ここがうまくいかないから採用が成功がしないのです。この初動が採用成功の最初の難関なんです。採用の目的がブレると、求人広告の反響も鈍くなります。応募の反響がないから、面接の基準も緩み始める。緩んだ採用をしてしまったばかりに、なんだか研修にもイマイチ手ごたえを感じない。そうなると、おのずと社内での活躍にも期待が持てずに不安になる。

すべては連鎖的に採用の失敗へと繋がってしまいます。

 

採用の目的に優先順位をつける。

採用には必ずその目的がある。それは誰もがその通りとうなずくはずです。

では、なぜ目的を共有化できないのか。ここが重要なポイントなのですが、採用に失敗している企業に共通で見られる傾向として、以下の2つに気づいていないことが挙げられます。

 

採用の目的はひとつとは限らない。

採用の目的の優先順位がみんなバラバラ。

 

採用の思惑はひとつではないことを改めて認識する必要があります。社長の思惑、現場の思惑、採用される個人の思惑など、人の数だけ思惑はあります。すべてを把握することは難しいにしても、経営者と現場の思惑の違いを、双方が認識し、そして優先順位を明確にしていく必要があります。

この作業がないばかりに、社長の想いひとつで現場の望まない採用をしてしまったり、現場が短期的に望む人材ばかりを採用し、経営の目指す方向性とズレてしまったりするのです。最終的には、誰もが不幸になる採用が待ち受けてしまう。

採用の目的を考えるのは、多くの場合は経営者の役割だとしても、現場は現場で勝手に思惑が生まれるものです。それらを共有し、必要であれば社長として採用の想いや会社のビジョンを現場に明確に示すことで、社長も、面接官も、研修リーダーも、現場の従業員たちも、共通の想いで「採用者」を迎えることができるのです。

採用の第一歩がブレない。ここが7つのメソッドの最初のキーポイントです。採用の目的チェックシートは一連の採用計画を共有できる有効なツールですので、ぜひご活用ください。

 

「採用の目的」=「課題の抽出」

採用の思惑がなぜバラバラなのか。それは「採用の目的」の裏返しとして、今見えている課題がそれぞれ違うからです。社長が考える会社の課題と、現場の考える課題が違うからこそなのです。

会社にとっての「採用の目的」は「課題解決の手段」です。採用をすることで、何かの課題を解決したい場合がほとんどです。機械であれば、目的は明確ですし課題もひとつでしょう。しかし、人間の採用の場合には課題が複数入り混じっているケースがほとんどです。一つの課題だけであるなら、実際のところは採用にあまり失敗しません。目的が明確になるので、採用活動もシンプルになり、成功しやすいのです。

解決したい課題がいくつかあって、社長は社長は考えることがあり、現場は近々にも解決したい課題がある。それを一回の採用で解消すると画策するので、採用活動が複雑化し、難しいものになります。複雑化するのはかまいません。ただ、見える化と優先順位。このふたつをしっかり行うことがとても大切です。

 

<まとめ>

それぞれの「採用の目的」を把握しよう。

「採用の目的」の優先順位を決めよう。

「採用の目的」を採用に関わるすべての人と共有しよう。

 

 

 

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