インターネットの求人サイトの台頭で、応募者の受付方法もメールを通じたやりとりに変わりました。今も、ほとんどの企業で電話での受付も並行して行っていると建前上はしていますが、現実的には、電話をしてきた応募者に対してネットからの応募を促すようなやりとりとなっているのではないでしょうか。企業の採用活動は会社の重要なミッションのひとつとはいえ、人事の仕事も多岐に渡り、電話対応に追われてしまうのも採用担当者としては正直避けたいところ。二次面接者、三次面接者といったステージであれば、採用フォローの重要性は理解できても、最初の一次選考者の電話からの問い合わせに、追われるのは勘弁願いたい。そう考える方も多いとおもいます。インターネットの求人サイトと紙の求人フリーペーパー、どちらが応募効果が高いかという争いとは別に、採用活動の負担軽減の面からも、ネット採用に切り替える企業も増えています。
しかし、それでも電話からの応募がゼロとは限りません。まだまだ多くの中小企業や小規模事業者では、紙の求人フリーペーパーを使って電話から応募者を受付する方法を採用しています。「直接電話で来る応募の方が、熱意がある」「電話応募の方が面接率が高い」など、電話応募に寄せる期待感は小さくありません。そもそも、求人フリーペーパーを発行しているメーカーも多く、重要な事業の柱として存在している現状を考えれば、やはり電話対応における“採用ノウハウ”も必要となってくるでしょう。
そこで、今回は電話対応の際に必須となる採用ツールを無料でプレゼントいたします。
会社で鳴った電話に、最初に出る人物は誰ですか?
おそらく、ほとんどの企業では内勤の事務さんや総務の方ではないでしょうか。日々外部からの電話を最初に取り次いでくれる子です。たいていは可愛らしい声の女性事務員さんかとおもいます。
人事担当者がどんなに採用を学んで人事として、面接官としてスキルを磨いても、採用活動のシーンにおいて自分以外の人間が関わる機会というのがあります。見落としがちなシーンの一つが、求職者が応募してくる最初のタイミングです。
この最初の接触のタイミングは非常に重要です。対応の間違いは会社のイメージの悪化や面接率の低下を招きます。基本的に応募の意思があるから、連絡をしてきます。特に手軽な一括応募ができない電話応募は、よりその意思は高いはず。にも関わらず、なぜか指定した面接の時間になっても来社しない。はて、どうしたのだろう。すべてとは言いませんが、一次面接へ繋げる最初の失敗は、“電話対応の円滑さ”にかかっています。
会社の事務員さんが悪いというわけではなく、人事担当者として、または経営者として、応募者からの電話受付の際の対応について、しっかりとリレーションを取っておく必要があります。とは、言っても「あれをしろ」「こう言う場合はこうしろ」なんて一方的に指示するのも不躾です。事務員さんは事務員さんの本来業務をたくさん抱えています。
そこで、何かをお願いするというよりも、できる限り必要最低限お願いしたいことを決め、それが簡潔に誰でもわかるように、シートを渡すことが、素敵な人事担当者の姿です。
応募者<電話>受付表の概要
●まずは最初に一言、電話を取り次いで頂ける方(事務の女性)に
お礼を書いておきましょう。
「お手数をお掛けしますが<採用成功>の為、ご協力をお願いします」
●次になるべく簡潔に「やってほしいこと」「伝えてほしいこと」
を書いておきます。
この度は、ご応募ありがとうございます。(ひと言お礼をお願いします。)
それでは、まず<お名前>と<折り返しのお電話番号>を頂戴できますでしょうか。
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たとえ、これくらいのことなら、わざわざ書かなくても、なんて思うことでも書いておきましょう。その細やかな小さな気づかいが、後の採用成功に繋がっていきます。
<参考>として2つ例を書いておきました。データはエクセルですので、後で自社用に自由に内容は変えて構いません。参考までに。
●エクセルの<項目内容>
日付
時間
お名前
電話番号
問い合わせ内容
受付者の名前記入欄
伝達事項を伝えられたか(チェック欄)
人事のチェック欄
項目内容は以上としました。こちらもデータはエクセルですから、自由にカスタマイズしていただいて構いません。ただ、これ以上細かくしてしまうと、事務員さんの負担にもなりますので、その辺は会社の状況に合わせて相談の上決めてください。
一つひとつは簡単なことであり、特に気にすることでもないとおしゃる方もいるかもしれません。しかし、その一つひとつが応募者からすれば、会社を選ぶ上でのポイントに繋がっていくかもしれません。丁寧かつ、スピーディな電話対応は、採用成功の第一です。
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