コピーライターになるな!求人広告の反響で悩むすべての人事担当者たちへ

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人事担当者の仕事とは何でしょう。大企業であれば、専任の人事担当者を置き、中途や新卒採用だけではなく、人事異動や退職・入社のフォローなど、日常のあやゆる人事ごとの手配や広報を行っていることでしょう。社内報があるような大きな会社では、毎月の締切に追われることもしばしば。結構忙しいポジションです。小規模事業者や中小企業であれば、総務と兼任、もしくは、上長や社長が仕事の合間に“採用”を行っているのが実情ではないでしょうか。

採用活動とは、多くの業務の一部でしかない。人材採用業界のコンサルティングたちが“採用とは経営の柱”などと、啓蒙してもなかなか現実は片手間になりがちです。しかし、それでも採用は大事。“応募がない!”“採用できない!”となれば、求人営業や求人メディアに不満を吐きながら、なんとか自社の採用を確保するために、業務の合間に知恵を絞るわけです。

今までキャッチコピーの勉強などしたことがなくても、何となく見よう見まねで考えてみる。そして求人を掲載すると、何だか前よりも応募効果が高い。「あれ、私ってコピーライターの才能ある??」なんて思って、気がつけばコピーライターに世界にどっぷり…。

今じゃ、その辺のコピーライターよりも、センスの良いコピーを書けると内心思っちゃってるもんだから、合コンや酒の席でもついついコピー論を語っちゃう。

 

コピーライターを目指してはいけない。

まぁ、そこまでいかれる方もごく一部ですが、今回お話したいのは、人事担当者が迂闊にコピーライターになってはいけない、というお話です。キャッチコピーの世界は実に奥が深い。ターゲットを分析して、そのターゲットへ向けたメッセージを書く。とはいえ、その手法も実にさまざま。視点(着眼点)・言葉の多様性・綿密な計算・リズムなど、人に伝わる言葉とは何か。そんなことを真剣に考えてしまうと、もう徹夜になってしまいます。命をかけて、霧箱に入れるような渾身のキャッチコピーを考えたとしても“結果が出るとは限らない”のです。

ここまでくると、広告とは何か。なんて話に悩む若手広告制作マンと変わらなくなります。広告制作マンなら、多少それでも良いのでしょうが、人事には人事の仕事があり、広告で悩んでばかりもいられません。

 

そこで、求人広告においてコピーや打ち出しで悩んでしまったときに、私が制作マンたちに渡している資料から、ちょっと一部を抜粋してご紹介したいと思います。

 

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求人広告には4つの打ち出し方しかない!

4つの採用タイプ

 

実は大きく分けて、求人広告における“打ち出し型”は4つしかありません。他の採用コンサルタントの方だと、また若干内容が違ってり、項目が多いかもしれませんが、私自身は、広告制作の現場で長年、この4つの打ち出しを意識して広告を作ろうと伝えてきました。

 

■企業メッセージ型

企業の想いや経営者の理念など、会社スローガン(社訓や社是・理念)を伝える広告。また、「○○年連続No.1」や「業界第何位」「業界独自の商品」といった企業の業界での立ち位置や規模感を伝える広告。

 

■職場紹介型

先輩社員からのメッセージや一日のスケジュール、働く姿を伝える広告。平均年齢や従業員数、職場における独自の制度や環境・仕事のスタイルもからませ、働く人にスポットを当てた広告。

 

■仕事の魅力型

会社の扱う商品やサービスの他、仕事のやりがい・大変さ・達成感・社会的な役割等、仕事自体の魅力を伝えていく広告。

 

■条件マッチング型

給与・待遇・独自の制度など、会社の福利厚生面での魅力を伝える広告。産休制度の充実や転勤の有無・キャリアアップについてなど、ターゲットに合わせた魅力を伝える。

 

名キャッチコピーを作る前に、「伝えたいこと」「打ち出したい魅力」が4つの中のどの部分であるか。それをしっかりと把握することが大切です。もし、採用が上手くいったら、キャッチコピーが良かった!と鼻息を荒くする前に、4つの中のどの魅力が求職者に刺さったのかを検証することができます。応募効果がイマイチだった場合も同様です。この作業を重ねていくことで、会社自体で一番の強みとなる魅力は何なのか。今働いてくれている従業員にとって、会社とはどういう魅力を持った位置づけなのかを知ることができます。もし仮に、経営者にとっては「条件マッチング型」を社員が魅力に思い、働いてくれていると考えていたのに、実は「職場紹介型」がほとんどだったとわかれば、経営者として会社の福利厚生を見直す良い機会と捉えることもできます。

 

また、今回の採用ターゲットに一番近いタイプは4つの型のどれだろうと考え、その型を軸とした広告を展開していくのも手でしょう。なんにせよ、名キャッチコピーを毎回生む必要はありません。求人広告は“広告”ではありますが、その前に“情報誌”としての側面も強いです。正しい情報を丁寧にわかりやすく書き伝えることも応募効果を上げる上でとても大切なことです。

 

 

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