就職する際、新規採用、中途採用問わず大きな懸念材料となってくるのが、「その企業の待遇がどういうものか?」という点だ。いわゆる「ブラック企業」が社会問題としてメディアの話題としてのぼることも多い昨今。そういった企業をどうやって見極めればいいのか? ここではそういった悩みに、少しでも手助けになりそうな情報を紹介する。
求人案内で大体の企業の体質はわかる!
まず簡単な方法として求人案内で見極めるという方法がある。たとえば年がら年中求人をしている企業。これは飲食店などに多いが、こういったタイプは非常に危険だ。なぜなら、年中人手不足ということは仕事内容がキツすぎて、離職率が非常に高い可能性があるからだ。また、現状の社員数に対して、採用予定人数が多いなどという企業も要注意! 社員数の1割以上、新入社員を募集している企業などは、疑ってかかった方がいいだろう。
その企業がブラックかそうでないかは、求人に非常に出やすい。人を選ばずに手当たり次第に採用する企業は、優良企業に見えるかもしれないが、内部に問題を抱えている可能性が高い。散々使いまわされてボロボロにして捨てられるよりは、そういった企業を選択しない方が賢明だ。
就職説明会での甘い言葉に要注意!
他には就職説明会などに行ってもその企業がブラック体質なのかどうかを判断できる。例えば「自由意志で成長できる職場」「すぐに幹部候補への道が開ける」なとと説明する企業は全部がそうとは言い切れないが注意が必要。「“自由意志”で就業しているので」残業代は無しとか、「“幹部候補”は役員待遇なので」残業代や有給は取らせないなどという捕らえ方もできるからだ。またやたら横文字表現を連発する企業も、先進的な職場に見せかけて、超絶ブラックなどという実例もある。なにもわからない人に説明しているのだから、本来はわかりやすく解説するのが普通なのだ。重要な部分を横文字で曖昧にするというのは、ブラック企業が良くやる手口。気になったら勇気を出して横文字の意味の説明を求めよう。
最近では少なくなってきたが、不明瞭な精神論を出してくる企業なども注意が必要だろう。「努力次第でなんでも出来る」などと言ってきたら少し冷静に考えてみた方がいいかもしれない。良心的な企業は必ず就労時間や保証の説明は欠かさないものだ。
過度に経営者や創設者を神格化している企業はブラック体質ぎみ
さらに、経営者や創設者を半ば神格化している企業も要注意。一代で企業を大きくした経営者の場合よくあることだが、半ばカルト教団のようになっている場合もある。どことは言わないがブラック企業として話題となった某飲食チェーンも、経営者の著書を従業員に買わせるなどし、経営理念を暗唱聖句(聖書の一節を暗唱すること)のように覚えさせことをしていた。また、勤務扱いで経営者の講演会に強制参加などという事もある。
ただ、かなりの額の報酬が保障されている、大手の有名企業でも経営者や創設者の講演会がある場合などもあるので、そこは見極めが必要だろう。こいった部分は外からはわかりにくいものなので、ネットなどで評判をみるのも手かもしれない。口コミの情報というものは意外と役にたつのだ。
もしブラック企業に入ってしまったら? やはり一番は辞めること
さて、大雑把にブラック企業でありえそうな要素のついて解説してきたが、今度は仮に入ってしまった場合どうすればいいのかという問題について扱う。これはもう一番単純なな方法しかない、「その企業と縁を切ること」つまり辞めるということである。
一番簡単ではあるが、この方法は一番難しいのも現状だ。まず自身の経歴に傷がつくとという恐怖がある。他にも、現場での辞めさせない圧力や空気、自身が洗脳とも言える状態で判断力が欠落していることなどもある。この部分に関しては、「この会社はおかしい」と一瞬でも思った場合、専門機関・専門家に相談することをオススメする。また、その仕事がキツイと思い、辞めたいと言った場合。最終手段として退職が成立するまで出社しないという方法もある。どんなにブラックな企業でも強制的に出社させるために刺客を派遣する企業はないので、自信の身を守る方法としてはよいだろう。その間に専門家と話をつめるのも手だろう。就職するのも勇気がいるが、離職するにはそれ以上の勇気がいるかもしれない。自身が正当なことを言っている自信を持って、問題に向かうのが重要だ。
筆者・斎藤雅道
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