心に届くメッセージの鍵は具体性!求人広告のコツは「裏付け」にアリ!

求人広告の打ち出し(原稿のテーマ)は大きく分けて4つあります。

■企業(社長)のビジョンを伝える
■仕事の醍醐味を伝える
■職場の環境を伝える
■条件の魅力を伝える

世の中に掲載されている求人広告は、だいたいこの4つのどれかひとつをキャッチコピーにしています。試しに、近くにある求人広告を眺めてみてください。たぶん、だいたいどれかの魅力をメインに伝えています。

先日、とある企業様から求人広告の相談を受けたのですが、その際に「社長の想いがなかなか届かない」といった話になりました。企業の想い、社長の想いがなかなか伝わらない。採用に全力で向き合ってるはずなのに、なかなか求職者まで気持ちが伝わらず応募に繋がらない。そんな企業様も多いと思います。

今日は先日の相談の際に感じた個人的見解(企業様の情報はもちろんふせさせて頂きますが)を交えながら、たまにはライターらしく(これでもコピーライターの端くれでありますから)「伝わるコピー」づくりのコツを紐解いていきたいと思います。

伝わるキャッチコピーには「裏付け」が欠かせない。

観光地で、どのお土産物屋も「元祖」や「本家」と書いて呼び込みをしている光景に出会ったことがありませんか?どこもかしこも「老舗」といわれてしまうと、いつの間にか、どの店に入っていいのか、わからなくなってしまいます。求人広告を眺めている求職者は、そんな観光客の心理に似ています。

求人メディアでは毎日、いろいろな会社が熱いメッセージを書いています。どこもかしこも「優良企業」で「働きやすくて」「やりがい充分」(誤解のある言い方ではありますが…)と書いています。

求人広告という性質上、どの会社も熱い思いを語りがちになってしまいます。そうなると、求職者たちの心理として「他の会社との違い」がわからなくなってしまうのです。

会社や社長の熱い想いを語ることは魅力的です。とても大切なことだと思います。しかし、そこに具体性がないと信ぴょう性に欠け、結果なかなか求職者の心まで届かないことがあります。

名コピーライターの方々であれば、言葉少なくも伝わる名コピーを生み出せるかもしれません。しかし、いつもいつも名コピーが生まれるとも限りません。では、どうすればいいのか。自分たちの採用に対する想い(熱意)はどうすれば伝わるのか。

実は、名コピーライターでなくとも、誰でも簡単に解決できる方法があります。

それが「裏付け(具体性)」です。

 

元祖や本家だという根拠、つまり裏付けを伝えていくのです。本物であればいくらでも書けるはずです。もしニセ物か、もしくは中途半端な想いであったなら、とたんに書けなくなります。それが裏付けです。

想いはどれほど熱くてもかまいません。会社のビジョンや社長の想いは、果てしなく大きくあってほしいと思います。

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その裏付け(具体性)は何なのか。もっといえば、それを実現するために、今どんな努力や行動を起こしているか。それを具体的に書くことで、求職者たちの共感性は飛躍的に増します。

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金八先生の名言は初回には通じない。

この例え話も私が個人的に気にいっていて、たまに使っているのですが「金八先生」って知ってますか?今の若い世代はちょっとわからないかもしれませんね。

「3年B組の金八先生」という名作ドラマです。

ある荒れた中学生のクラスに、熱意の塊ともいえる金八先生が赴任し、少しずつクラスの問題を解決していき、信頼を獲得し、最後の卒業式にはクラス全員で号泣するというストーリーです。

熱血先生の中の熱血先生とも言われる人、それが金八先生です。

でも、どんなに熱意や想いが溢れても、放送第一回目の初登場では誰も感動してくれません。だいたい放送第一回目はクラス中から無視されてます。お得意の名スピーチをしても、生徒は誰一人として感動して泣いてくれません。

放送回を重ねるうちに生まれる、数々の名エピソードがあってこそ、最終回に号泣するのです。つまり、本当に心に届くというのは、金八先生と生徒との関わり(物語)が必要となってきます。

 

求人広告の紙面だけでは熱いエピソードはなかなか難しい。それでも、社長の想いを裏付けるエピソード(物語)を書いていく。金八先生が生徒一人ひとりに親身に向き合い、生徒の成長を先生としてどう応援しているか。生徒の為に、どれほど真剣に考え向き合っていくかを語り続けたように、会社として具体的にどういう風に求職者を迎えるつもりなのか。社長として従業員たちをどう大事に考えているのかを伝えていくのです。

求人広告の中に、会社の物語を落とし込んでいく。それが会社の想いを伝える武器(裏付け)となります。

日本一の会社になるために!今、会社はどんな取り組みをしているか。社長の熱い思いを裏付けするように、熱い物語を具体的に語っていくことが大切です。

会社(社長様)と求職者は、求人広告の原稿で初めて出会います。お互いをまだ良く知りません。だからこそ、できるだけ興味を持ってもらいたいところです。できるだけ興味を持ってもらい、応募や面接へと繋げる。その為に具体性は大切なポイントなのです。

求人広告のスペースの関係で、そんなに文字が書けない!ということもあると思います。

その場合は、求人広告に掲載する写真をちょっと意識してみてください。

職場の臨場感のある写真か。会社のイメージが伝わる写真か。等身大の魅力が伝わってくるか。そんな視点で写真を選んでいただければOKです。

求人広告の裏付けはシンプルに考えればOK

難しく考える必要はありません。一例を載せましょう。

●現状
資格取得応援しています。

◎改善
○○○の資格取得費用は全額会社が負担します。さらに資格保持者のベテラン社員からマンツーマンで試験対策を受けることも可能です。

 

●現状
育児休暇制度あり

◎改善
今はまだ育児休暇を取得した社員はいませんが、今年の夏には社員が1名取得予定です。

◎改善
昨年は1名、育児休暇を取得した社員がいます。今年の秋ごろに復帰予定です。

 

と、言った具合に、それほど難し考えずに「ひと言添える」「自社のエピソードを添える」まずはこれで充分です。

特別なことを考える必要はありません。熱い想いの先にある、事例やエピソードを載せることで、求人広告の完成度は一気に上がります。

毎日様々な会社の求人広告を作っていますが、採用に対する想いだけでは、実は広告としての完成度はそれほど高くはありません。おのずと応募の反響も低くなります。会社の想いとあわせて、現状の会社の姿を伝えることで、求人広告にリアリティや説得力が生まれ、反響への期待値も変わります。

もし仮に、現状があまりおもわしくないということであれば、隠そうとせずに正直に書いてみてください。「今はまだ良い状況ではないけれど、今回の採用で人員を増やすことで解消していきたい」こんな正直な想いの方が、求職者には信頼性が増します。

 

いかがでしたでしょうか。ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

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