「簡単なお仕事です」アピールは本当に有効なのか。

毎日、求人広告を眺めていると、思うわけです。

 

「簡単なお仕事です」

「簡単ワーク!」

「すぐに覚えられるお仕事」 ……などなど

 

世の中、簡単な仕事ばかりなんだなー(棒読み)なんて思っちゃうわけです。世の中そんなに簡単な仕事ばかりなわけがなかろうに、どこもかしこも「簡単」「カンタン」となぜアピールするのか。実際に求人広告を作っている立場としていわせてもらえれば、本当は難易度の高い仕事なのに簡単だと言ってしまう場合もありつつも、一方で「たしかに簡単だな」と思う仕事も多々あるわけです。

もっと細かくいえば、仕組みやフローは簡単でも、それが「簡単=楽」な仕事とは限らないというお話。軽作業スタッフと名のつく仕事ほど重労働だった、なんてアルバイトあるあるは皆様も御承知のことかと思います。簡単ではあるが体力がいる。カンタンであるが、続けるのは難しい。すべてはその仕事が自分に合っているかどうか、これに尽きるのです。

さて、話を進めると「誰でもカンタン」「簡単なお仕事」と書くことで応募へのハードルをグッと下げようとする意図はわかります。より多くの人に応募してもらいたい!簡単な仕事なんだから「カンタン」と書きたい!その気持ちはわかります。

でも、リアルに簡単な仕事なのであれば「楽な仕事です」と書いた方が、よっぽど求職者には伝わるのです。しかし、企業側としては「楽な仕事」とは書きたくない。楽な仕事をしたい人間なんて応募してきて欲しくない。そんな本音があるわけです。

「簡単な仕事」の基準とは何か

いつだって企業は、真面目でやる気がある人材が欲しい。ただ、難しい仕事とか思われて応募してくれないのは困る。だからこうアピールしよう!

「とっても簡単なお仕事です」 と、いうのが人事担当者の求人あるあるパターンです。

さて、とはいえ「簡単な仕事」といっても、いったいどれほど簡単なのか。逆に「簡単な仕事」と伝えることでデメリットはないのでしょうか。

企業側の思惑としては、簡単をアピールすることでより多くの方に応募してもらうとするわけです。しかし、一方で「何が簡単なのか」を書かなければ求職者は疑心暗鬼になります。

 

実は難しいのではないか……、実は大変なんじゃないか……。

 

そう思われては台無しです。

「旨い団子!」と看板を出したところで、茶店が繁盛するわけではないのです。

簡単さをアピールするには、具体的な理由が必要になります。習得にかかる時間や作業手順の容易さなど、数字や業務内容をわかりやすく解説することで、簡単さをアピールすることに繋がります。

つまり、仕事内容を誠実に丁寧に書きさえすれば、わざわざ「簡単」ということもないのかもしれません。

簡単かどうかなんて、実はそれぞれ個人のさじ加減。

求職者にとって「私でもできるかどうか」を理解するには、業務内容をきちんと書くことが一番の近道なのです。

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誰でもできる!はどれほど効果的なのか

求人広告の書き方のウンチクはたくさんあります。このサイトでもいろいろな記事を書かせて頂いております。とはいえ、それぞれのノウハウやウンチクが爆発的な効果を生み出すかどうかも保証できるわけではありません。理論など気にせずに「オープニングスタッフ大募集」と書くだけで、100件も応募があるなんてよくある話です。

今回の話も、「簡単です」と書くだけで一定の効果を得ることもあるかもしれません。しかし、働く上で「やりがい」や「達成感」なども大切部分です。単に簡単な仕事だけで、応募してきたとしても、働き続ける動機としては弱いのです。

ぜひ、求職者の視点にもう一歩踏みこんでもらって、「簡単」の他にプラスアルファの魅力を伝えることを意識してみてください。

働く人の気持ちになったとき、「簡単」だけでは終わらない、働く動機や意欲や想いがきっとあるはずです。そして企業側にも、「簡単な仕事」だけで終わらせたくない気持ちがあるはずなんです。

 

もし、ご掲載中の求人広告に「簡単」の文字が入っていたら、もう一度、アピール文を見直してみませんか。ちょっとした求人広告の見直しが、採用成功につながる瞬間でもあります。

 

今日はこの辺で。

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