面接上手にヤラれるな!面接は一番下手な人こそ注目すべき理由!

採用の成功とは、何も求人広告の制作に限った話ではありません。採用マッチングを第一に考えれば、人材紹介でも紹介予定派遣でもかまわないと思います。ただ、このサイトのひとつのテーマでもありますが、人材紹介でも紹介予定派遣でも「必ずどこかから求職者を集めている」わけで、そうなるとやっぱり「人を集める」方法論とか採用論は、多少なりとも学ぶ必要があると思っています。

人材紹介会社だって、結局は求人広告を使って人を集めている。自社の採用と真剣に向き合い、会社の長い繁栄を願うのであれば、求人広告を中心とした採用ノウハウを学ぶのは決して損ではありません。

少し話が逸れましたが、そんなわけで(どんなわけだ…)今日は面接のお話です。せっかく採用ターゲットを選定し、求人メディアも熟考して、求人広告もバシッと作って、最高の応募者を獲得しても、面接で失敗してしまえば…内定者の選考をミスしてしまえば、またイチからやり直しです。面接研修や面接官の育成など、私よりも専門的に取り組んでいる採用コンサルタントがたくさんおりますが、今日はもうちょっと視点を柔らかく、陥りそうな面接の失敗談を書いていきたいと思います。

あんなに話し合ったのに…好青年で済まされる実態

採用を勉強して、あんなにみんなで採用ターゲットを話し合ったのに…。いざ面接が始まると「第一印象」ですべてが進んでしまう…。結局はなんだかわからないままに、より爽やかな好青年が選考を勝ち進んでいく。面接官が野球好きだと更にタチが悪い。「自分、野球部出身です。」なんて話で盛り上がっちゃうと「あの野球部の子はイイ!ポジションもイイ!」なんてことを言い始める面接官がいる。スポーツをやっている人を悪く言うわけではありませんが、スポーツをやってこなかった文化系出身者が見劣りする理由にはならないはずです。

たしかに「見た目」の印象は大事です。印象が良くない子は、それだけで不利になることはあります。しかし、よく考えて欲しいことがあります。それは…面接とは何ぞやという根本の話です。面接とは相手の印象を測る場所なのか?たった1度か2度会って、互いに自己紹介をして、その「印象」ですべてを決めていく場所なのでしょうか。

ここに2人の求職者がいるとします。一人目は将来のビジョンもしっかり語れて、質問の受け答えもバッチリ。まるで何回も練習したかのよう…。そう…、何回も練習している!何回も面接を受けている…そんな人。それって良いのか悪いのか?そして二人目は、生まれて初めて「転職の面接」を受けに来た人。高校卒業後、すぐに就職して、ずっとその会社で長く勤務してきた真面目で愚直で素直で優秀な人。でも、実は人生初の転職活動、面接の経験は18歳のあの一回きり。慣れない緊張でドキドキ。特に何が正解かもわからずに無難に面接をこなしていく。緊張の為か、うまく考えを言葉にできず、面接官の印象もあまりよくない。

さて、転職活動も数回目、面接対策も面接で話す内容もバッチリの好青年か、それとも人生初の転職面接を受けに来た地味な印象の子か。どちらが良いでしょうか?

まぁ、ちょっと強引な例え話になってしまいましたが、私がここで言いたいのは「面接官は求職者を眺めてるだけではダメよ」ってことです。

面接官が場を感覚的に捉えてしまっていては、本当にマッチする人材を見つけることには繋がらないということです。

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採用ターゲットかどうかを見定める目

第一印象は脳裏に残ります。それを利用して求職者も面接対策をしてきます。最近の若者は「面接」がとても上手です。対策本もしっかり読みこんできます。魅力的な人材であれば二次面接・三次面接へと繋げたいのはわかります。もちろん、それも貴重な出会いとしては良いと思います。ただ、採用ターゲットかどうかを見定めていく作業も忘れてはなりません。単純に面接慣れしている求職者だけが、選考に残るといった事態だけは避けたいものです。

特に中途採用、それも20代後半~30代~40代までのキャリア採用などでは起こりやすい現象です。自分のキャリアの見せ方が上手い。求職者が元営業職であればトークも絶妙です。いつの間にか、面接官の心をがっちりハートキャッチ!なんてこともあるでしょう。掴まれるくらい熱い求職者ならばそれもいいでしょう。しかし、その影で、印象値が薄いだけで選考を落とされてしまう、真の有能な人材がいるやもしれぬことを忘れてはなりません。

面接は一番下手な人こそ注目すべき!

印象が良ければそれは素晴らしいことですし、トークが下手より上手い方がなんだか楽しそうです。先ほども例に出しましたが、面接が下手だから…。それだけで印象が悪くなり結果選考から漏れていく人材を作りだしてはなりません。

面接が上手いなんて、実はどうでもいいのです。採用面接を社会への最初の関門だ!と位置付けて「圧迫面接」などを繰り広げる人事担当者もいますが、面接は社会の最初の試練でも関門でも、壁でもありません。面接とは、応募者が採用ターゲットに近いかどうかを見抜く場です。応募者の適性や能力を導き出すために「面接官が苦労する場」なのです。

変化球やきわどい質問を投げ続けて「あいつ上手いコト返しよる」なんて大喜利合戦など、ぜったいやってはいけません。転職回数が少なければ、面接が上手くなくて当たり前です。上手い人よりも、下手な人の方が、実は愛すべき採用候補者かもしれません。面接官として、自然体でリラックスして面接にのぞんでもらえる場づくりが、何より重要なのです。

ぜひ、応募者に対しては「魅力を引き出す」つもりで、のぞんでみてください。

 

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